会報178号

「図書館は毎日のように立ち寄れるし、ひとりのとき、人はふだんとはちがった顔つきをしているものだ。
近所の人が意外なことに興味をもっているのに気づいたりする。顔なじみが発展してサークルがつくれる。
知恵を出し合い、力を貸し合える。図書館が仲介して、人と人とが結びつく。」
           (池内紀『ニッポン周遊記』(青工社刊)より


会報177号

「子ども向けの本など書けるものではない。子どもはあまりにも複雑すぎる。
せいぜい書けるのは、子どもがおもしろいと思う本ぐらいのものだ。」
                  (モーリス・センダック 作家)


会報176号

「人と本、そして読書がどんなに深くその人生にかかわっているか、
本なくしてその人とのかかわりあいはないかの如く思われ、お互いの心に通じる一筋の道なのではあるまいか。
それもごく少数かぞえるほどもない二、三の友人。それにもまして大切なのは自分と本とのかかわりである。
ほとんど生涯、生死の際まで離れることのない無二の友人、それが本である。
肌身離さずたずさえてゆく本、我が身の分身とさえ思いたい。」
            (『晩? リルケを読む』 志村ふくみ著 2012年人文書院刊) 


会報175号

「他人の自我にたえず耳を貸さねばならぬこと――それこそまさに読書ということなのだ。」 (ニーチェ) 


会報174号

「大学で一番心持ちの善かったのは図書館の閲覧室で新着の雑誌などを見る時であった。
しかし多忙で思う様にこれを利用する事が出来なかったのは残念至極である 。」 
       (夏目漱石朝日新聞社入社の辞。1907年5月3日東京朝日新聞に掲載)


会報173号

「 書物というのはポケットに入れて持ち歩ける庭のようなものである。」 (アラビアの古い格言)


会報172号

「昭和13年、板橋区で一番の中学校に入学した僕は、図書館に入り浸りの日々を送っていました。
幸田露伴から漱石から片っ端から読み漁っていたので、もし戦争がなかったら、そのまま文学を学んでいたかも知れません。」
                     (かこさとし著 『未来のだるまちゃんへ』 2014年 文藝春秋社刊)


会報171号

「世界一、考えることが好きになろう。知識は重い負担にならない――そう信じている人は、思い違いをしている。
古くさいガラクタで一杯になった人は、滅多に新しいことを思いつけない。頭を空にしておく方がいい。
知識のためには図書館がある。
そこでなら、いつだって知識が君のために待ちかまえてくれるし、行くまでは口をつぐんでいてくれるのだから。」 
                                 (アルバート・アインシュタインの言葉)


会報170号

「 本を読むことが、読書なのではありません。
自分の心のなかに失いたくない言葉の蓄え場所をつくりだすのが、読書です。」  
        (長田弘著『読書からはじまる』2001年日本放送出版協会刊より) 



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