会報172号掲載記事
平成27年度第1回図書館協議会傍聴記
7月9日に行われた図書館協議会を傍聴しましたので報告します。
傍聴者は私を含め4人でした。年度が替わり5名中2名の委員の交代がありました。
これまで委員長を務めた鎌倉女子大の田中康正さんから同大学の鍛冶哲郎さん、第一小学校校長の大嶋一成さんから稲村ケ崎小学校校長の越川雅之さんに替わりました。
委員長に鍛冶委員、委員長代理に杉本晴子委員が選ばれました。
報告事項では新年度予算の報告があり、資料費が26,561,000円から24,979,000円に減額されました。
新聞・雑誌、児童書の購入費は減らさないとのことでしたので、減額分はそのまま一般書の購入減となります。
未所蔵本への予約受付件数の枠を広げたのに大丈夫なのでしょうか。
次に、前年度の事業、継続事業、今年度新規事業の説明がありました。
その一部を紹介すると、中央図書館の耐震診断の結果、何らかの耐震工事が必要で、時期・期間は未定だが、閉館することになる、図書館振興基金の活用について知ってもらうため、展示会や基金協力者との交流会を催す、深沢図書館を拠点にして学校支援を強化する、資料搬送は職員対応に限界があり、来年度に向けて委託費を予算要求する、などです。
最後に、「図書館業務の効率化とサービスの向上」のために、図書館の運営について以下のような諮問がなされました。
「中央図書館は拠点館として機能を集約し」「地域館の職員を縮減(非常勤嘱託員を中心にとした体制への移行)」したい、そのために今年度は体制移行に伴う業務内容の検討を行い、来年度は地域館2館を選定、平成29年度に試行および他の2館との比較検討、平成30年度と31年度に残る地域館を1館ずつ移行するというものです。
これに対して委員からは「非常勤で運営できるのか」「公共施設再編との関係は?」「職員はどう考えているのか」「いきなりこういう大きな問題を出されても意見が出しにくい。図書館のほうで問題点など議論の材料を出してほしい」などの意見が出ました。次回以降、本格的な議論に入り、今年度中に答申の予定です。
地域館とはいえ中央館なみの利用実態があり、非常勤に職員並みの仕事量と質、責任が(報酬はそのままで)負わされることになります。
たとえ職員が1名残ったとしても、非常勤だけの時間帯が発生することは避けられません。非常勤への過重負担、緊急時の対応不安、サービス低下と地域間格差、委託化・指定管理者制度導入につながる恐れがあるなど、問題点は山積みです。
TOTOMOとしても緊急な対応が迫られています。